平成25年8月 おくのほそ道
 ”月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり“で始まる松尾芭蕉の紀行文 「おくのほそ道」は、日本文学史上最高傑作ともいわれ、広く世界に紹介されております。
三百二十四年前、芭蕉と曽良の奥の細道への旅は、西行をはじめとする古の歌人の足跡を訪ねる歌枕探訪と、悲運の将・源義経を追慕する旅であったといわれております。
江戸を出発して東北や北陸の名所旧跡を巡り岐阜の大垣までの百五十日間、六百里(二千四百キロメートル)の長旅でした。旅先では詩情溢れる優れた俳句を詠んでおります。
 大崎市に入ったのは、平泉からの帰路、岩出山に一泊し、小黒ヶ崎や美豆の小島を訪ね、尿前の関から出羽の国(最上)に越えております。現在その道々は、おくのほそ道として整備され、歴史探訪の道、ウォーキングコースとして親しまれております。
 歴史にはいくつかのif(もしも)がつきものです。おくのほそ道は、旅に出る前の旅程(名勝備忘録)には松島から平泉へは吉岡から奥州街道に入り、歌枕「緒絶の橋」「姉歯の松」を訪れるために古川、金成の宿を経て一関に入る経路が計画されておりましたが、なぜ石巻に足を踏み入れることになったのか?(おくのほそ道本文には道を誤って‥‥と)古川緒絶橋は、芭蕉が訪れてみたかった「心の訪問地」だったかも!また鳴子温泉に浸っていたら!鳴子峡を訪ねたら!歴史に残る一句を詠んでいたかも!
 八月十日は「道の日」現代の芭蕉人になって大崎を訪ね歩いてみませんか!
 新たな歴史的発見、出会いがあるかも!

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