平成22年10月 稔りの秋を迎えて
 先日、市長室に一冊の本を届けていただきました。県庁農業土木OBのMさんが土地改良技術者としての集大成である「土着の哲学」という著書を自費出版され、私が巻頭のあいさつ文を寄稿したものです。Mさんにとっては二年前に出版された「元禄潜穴」に続く第二弾です。
 私が県議会議員時代から親交を深めていたMさんは、古川土地改良事務所幹部職員時代「土地改良キャラバン隊」を組織し、年に百晩も集落に出向き、熱く土地改良事業を推進した苦労話や、思い出などが綴られております。この「土着の哲学」の熱意と行動が農家を動かし、圃場整備事業を加速させ、今日の大崎農業の基盤を築いていただきました。
 お陰で今年の記録的な猛暑と少降雨にもかかわらず、大崎耕土が無事に豊穣の秋を迎えることができました。
 しかし日本を代表する穀倉地帯大崎耕土が、一朝一夕に今日を迎えた訳ではありません。古くは伊達政宗公の大堰や内川の整備、鎌田三之助翁の品井沼干拓など、河川改修や新田開発など、先人の血のにじむような努力がありました。近年では紹介したMさんなど土地改良関係者の熱心な取組により、岩堂沢ダムなどの農業用水ダムや、圃場整備、利水事業が完工したお陰で、干害や水害を克服できる近代的生産基盤、レベルアップした大崎耕土が出来上がりつつあります。
 中国には「飲水不忘掘井人」水を飲むときはその井戸を掘った人に感謝して忘れてはならないということわざがあります。
 稔りの秋を迎え、美味しい新米を食べながら、このことわざをかみ締めております。感謝です。
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