先月13日、旧有備館で「大地の侍」の映画会がありました。
戊辰戦争で官軍に敗れた仙台藩一門・岩出山伊達家は14、000石あった禄高を65石に減封された上、城は召し上げられ、家臣の身分は剥奪されました。侍でなくなった家臣達と新生の地を求めて、北海道開拓に挑んだ伊達邦直公主従の困難な道のりを描いた当別町出身の作家、本庄睦男の小説「石狩川」が映画化されたのが「大地の侍」です。
「大地」とは農家のこと。「侍」とは真反対ですが、刀を鍬に持ち替え、このアンマッチな二つが一つになった開拓史の映画です。
1956年(昭和31年)東映が制作しました。旧岩出山町時代に何度か上映会が開かれていましたが、フイルムが古くなり、途中で切れたりしてお蔵入りしておりましたが、戊辰戦争150年の節目の今年、フイルムをデジタル化し、DVDが完成。久しぶりにお披露目されました。
朝敵の汚名を受け、苦難を乗り越え、大地に根を張って北海道開拓を成し遂げた功績により、明治政府は邦直公に男爵を授けられ、華族に列しました。邦直公は今、当別町に鎮座する当別神社に祭神として祀られております。
邦直公主従により北海道でも最も豊かな農村に拓かれた当別町は、再来年誕生150年を迎えます。
市民の皆さん!是非「大地の侍」の映画を一度鑑賞し、当別町にも足を運び、歴史に学び、ふるさとの創生に邁進してまいりましょう。