平成28年10月 大崎地域の農業を世界遺産へ!
 世界遺産の話題を耳にすることが多くなってきました。
 農業分野にも世界遺産があります。国連食糧農業機関(FAO)が二〇〇二年から開始したプログラムです。
 ユネスコの世界遺産は、有形の文化遺産及び自然遺産の保護・保存を目的にしておりますが、FAOの世界農業遺産は無形の農業システムの保全を目的としています。
 世界では、十五カ国三十六地域、日本では八地域が認定されています。
 去る二十六日、日本の窓口である農林水産省に大崎地域の認定申請を提出してまいりました。タイトルは「大崎耕土の巧みな水管理による水田農業システム」です。
 大崎地域は、母なる江合川、鳴瀬川に抱かれた水田農業地帯ですが、かつては冷害、水害、干害が頻発し「三年一作」と語り継がれる冷害常習地帯でもありました。そのような中、先人は血のにじむような努力で、取水堰や隧道・潜穴、ため池、用水網の整備や技術の革新を繰り返し、豊饒の大地大崎耕土を創り上げてまいりました。
 その大崎耕土の営みと暮らしの中から、発酵食文化や餅文化、、結いや湯治文化も育んでまいりました。
 さらに、ホタルの里や赤とんぼの飛び交う里、渡り鳥に選ばれた大崎を標榜する生物多様性に富んだ大崎耕土を保持してまいりました。
 大崎耕土こそ、FAOがめざす世界農業遺産の最適地です。
 大崎ブランドに自信と誇りを持って、世界に発信していく、新たなスタートにしてまいりしょう。

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