平成23年8月 平泉と大崎の縁
 「平泉の文化遺産」が世界遺産に登録されました。「浄土思想」(戦乱のない平和な理想郷)が八百年の時を経て、世界の至宝として認められたのです。心から祝意を表します。
 又、東日本大震災から一丸となって立ち上がろうとしている今、平泉の世界遺産登録は復旧・復興への起爆剤になるものと大いなる希望を抱かせる朗報です。
 大崎市としても直ちに市役所や駅などに祝賀懸垂幕やのぼり旗を掲げました。私自身も平泉を訪れ、菅原町長や関係者に直接祝意と連携交流を申し入れてまいりました。
 私が、平泉の世界遺産登録にことのほか期待を抱くのは、平泉と大崎は歴史的に深い係わりがあり、これからも広域連携の大事なパートナーとして考えているからです。
 平泉と大崎の関係をいくつか紹介します。
 まずは、黄金文化と産金の里としてのつながりです。
 大崎市には、田尻の大貫、岩出山の小黒崎・名生法山・姥沢・松程、鬼首の須金、中山平の黄金成の金鉱山で金が採掘されていました。又、金売吉次伝説に係わる吉次街道や長者屋敷、吉次の墓もあります。
 次に、義経伝説のつながりです。
 大崎市には、平泉に向かう義経や弁慶にまつわる伝説が残っています。義経夫人北の方が鳴子の湯で男子亀若丸を産湯につけた伝説や、岩出山上宮の「弁慶石」や磯田の「急ぎの松」、古川の千手寺には「弁慶腰掛けの松」「弁慶の錫杖」が残っています。
 そして、奥の細道のつながりです。
 芭蕉は平泉から上街道を通り、岩出山に一泊し、鳴子への途中、歌枕の地である「小黒ヶ崎」「美豆の小島」に寄り、「尿前の関」をやっとの思いで通過し、中山越えしております。
 この様に大崎市と平泉は歴史的に深くつながっております。歴史探訪の魅力から、大崎の宝を再発見してみませんか!
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