平成18年11月 財政非常事態宣言!
市長就任から半年が経過いたしました。

 合併のいきさつに中で紆余曲折はありましたが、市民の中で大崎という統一感、一体感が確実に芽生えはじめています。いよいよこれから合併してよかったといえる素晴らしいまちづくりを確実に推進していかなければなりません。そのためには、持続する安定した財政基盤が必要不可欠となります。市民の皆様には新聞などの報道ですでにご承知と思いますが、本市の財政状況は当初の予想をはるかに越える厳しい状況にあります。九月議会に向けて行った試算では、仮に新市建設計画を計画のまま執行し、現状のままの財政運営を行っていった場合、早ければ平成二十二年度(二〇一〇年度)にも企業の倒産にあたる財政再建団体に転落することが見込まれ、市財政はまさに非常事態に直面しております。

 新市がスタートしたばかりのこの時期に市政運営にとって最大のピンチであります。しかしピンチをチャンスとして捉え、一日も早く夢や希望の持てる大崎市を実現するためには、断固とした決意で財政破綻を阻止し、財政の健全化を実現しなければなりません。一時的な痛みはあっても、将来を担う子供たちに健全な財政を引継ぎ、元気で誇りある大崎市づくりのために市民皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
 直ちに財政健全化計画を策定し、その方針とスケジュールをお示しし、不退転の決意で行財政改革を成し遂げてまいります。

 温故知新、歴史に学ぶとすれば、私は上杉鷹山公の改革に学ぶべきと考えております。

 アメリカのケネディ大統領に「最も尊敬する日本人」と言わしめ、破綻寸前の米沢藩をみごとに再興を図った改革の祖であります。鷹山公が行った改革は、傾いた米沢藩を救うためにまず「大検約令」を発し、贅沢、無駄を正すことから藩政改革の第一歩を踏み出し、その後農村の再建、産業の振興、民生の安定を図りました。つまり、「出づるを制し、入るを図る」改革であります。さらに鷹山公は次の世代に改革を引き継がせるためのひとづくりのために、藩校「興譲館」を再興させました。

 米沢藩、今日の米沢地方の繁栄、安定の基を築かれました。

「なせば成る、為さねば成らぬ何事も。成らぬは人の為さぬなりけり」二百年を経た今でも、鷹山公の精神と成果は引き継がれております。

 私も鷹山公の改革に学び、財政再建と産業振興の「二兎を追って二兔を得る」改革を成功させるために全力で取り組んでまいります。
事務所兼自宅    〒989-6253  大崎市古川馬放字街道南北30
電話・FAX  0229−28−2543